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【家相間取り】理想的で完璧なプランはある!?|建築のプロが家相の根拠や悩みを徹底解説!

家相とは

そもそも家相とはなんだろう?

占い好きの方でなくても家相という言葉は聞いたことがあると思います。そもそも家相とはなんでしょうか。

諸説様々ですが文献にあるとされているのは奈良時代に中国から「風水」という考え方が伝わり、日本独自で陰陽道で発展してきたのが「家相」と言われています。風水とは気の流れを表しており、大地の気は山に沿って流れて水によって遮られ、風によって拡散されるという考え方です。この考え方を取り入れて発展したのが家相になります。映画などにもなった陰陽師の安倍晴明などが有名です。

考え方としては木・火・土・金・水のそれぞれの特徴を方位と共に活かした内容になっています。詳しく説明しだすと書ききれなくなるので大まかな要点だけとなりますが、実際にみなさんが思うことは「家相とは当たるのか、正しいのか」という点だと思います。これについては正直永遠のテーマ的な扱いになってしまいますが現在の科学でも家相の考え方が正しいとされる根拠は多数あります。

奈良時代や平安時代は現代の住宅設備のように水洗トイレやシステムキッチン、ユニットバス、下水などは存在していませんので全ての家相の考え方を当てはめる必要はありません。昔の家相の考え方を現代風にリメイクして考えて間取りを作りましょう。

 

東西南北とは

東西南北と住宅の間取り

まずは東西南北の考え方について小学校以来だと思いますが再確認しましょう。東は日本を基準にすると太陽が昇る方向です。西は逆に太陽が沈む所です。北は日本を基準で考えると太陽のない方角となります。南はこちらも日本を基準に考えると太陽がある方角になります。地球の自転軸の傾きや地球における日本の位置から考えるとこのように東西南北の方位は考えることができます。

家相は太陽の位置や方位により考えられていますのでまずはこの基本を念頭においてください。次に東西南北の気温を考えてみましょう。東は太陽が昇り始める方位なので暖かくなり始める場所と考えてください。西は太陽が沈む場所なので寒くなる方位と考える方も多いですが実際には1日の中で最も気温が高くなる場所になります。よく「西日が暑い」などの言葉は聞いたことがあると思います。北は太陽がありませんので日陰になり涼しい場所や暗い場所になります。南は昼間に太陽が当たりますので昼間は暖かい行動的な場所と考えておきましょう。

 

鬼門・裏鬼門とは

「鬼門」「裏鬼門」という言葉を聞いたことがある方も非常に多いと思います。そもそも鬼門とは中国では鬼が出入りする門のことで方位とは関係ありません。日本で発展した家相によって鬼門の方位は北東となったようです。同じように裏鬼門は鬼門の反対側の南西にあたります。

なぜこの方位を日本では悪いと決めたのでしょうか。こちらも諸説色々ありますが、中国では過去の侵略が北東から攻められたことが多く、次いで南西から攻め込まれたことが多いそうです。これを日本人的に解釈して北東は「鬼門」南西は「裏鬼門」というようになったのではないかとも言われています。この鬼門に関する呼び方なども色々とあり、南西の方角を「表鬼門」と呼ばれることもあります。鬼門関係の方位にはトイレ・キッチン・浴室・玄関などは良くないとされています。それはなぜでしょうか。事項より科学的で理論的な説明をしていきましょう。

 

昔の住宅設備と現代の住宅設備の違い

家相と住宅設備を考える

家相を考えるにあたり昔の住宅設備を考えることは非常に重要です。奈良時代や平安時代の住宅設備はどんなものだったのでしょうか。当然現代のような住宅設備ではなかったでしょう。

現代では当たり前のことが昔では考えられないことが数多く存在します。なにせ1300年も昔のことなので当時の人々は現代の住宅設備は想像もつかないのが当たり前です。

現代でも1300年先のことを的確に想像できる人はいないと思います。今から1300年後の住宅設備はどんなものかも非常に興味が沸きます。

奈良時代のトイレ

昔は下水道など公共のインフラなどは全く発達していません。当然トイレはどのようにしていたのかと言うと、上流階級の人達は汲み取り式のトイレで用を足し、一般の人々は外や川で用を足していたようです。

ここで考えてみましょう。昔のトイレは現代のように換気設備もなくただ排泄物を貯めておくだけです。排泄物を貯めてそのままにしておくと当然雑菌や寄生虫などが発生し病原菌が発生し易くなります。その病原菌の巣となるトイレが北東にあったとするとどうでしょう。北東に玄関や窓があった場合、北東からの風や北風により病原菌が家中を汚染してしまい家族みんな病気になってしまったはずです。奈良時代には当然ウイルスや細菌の観念はありませんのでこれらの病原菌を「悪い気」と呼んでいたのかもしれません。

但し、これらの事は北西にトイレや玄関などがあった場合も同様でしょう。これらの病原菌の蔓延を防ぐ為に北東方面にトイレや玄関・窓などの風の出入口は鬼門として作らないようになったのではないでしょうか。また南西側は非常に気温が高くなる為に物が腐りやすく「悪い気」=「病原菌」が発生し易くなります。これらの事により北東や南西は鬼門だからトイレや玄関は避けるべきと考えられたのではないでしょうか。

そのように考えると今でも存在する農家住宅のトイレは外にあります。これは不浄物を家に入れないという考えからきているようです。不浄物=排泄物=病原菌を家に入れないということは非常に合理的な考え方と言えます。現代でも下水などのインフラが整備されだしてから100年前後なので1300年も前であれば汚い物は家に置かないという考え方は至極当然でしょう。現代のトイレ事情は便器も抗菌で下水や浄化設備も整い、換気設備も非常に優秀なので安心して北東にトイレや玄関・窓などを配置した間取りでも大丈夫でしょう。

 

奈良時代のキッチン

現代ではシステムキッチンという畳1畳分の台所があります。水で洗い、食材を加工し、コンパクトなコンロで調理するという家事を畳1畳分で実現しています。奈良時代はどうでしょうか。当然水道などもなく水を貯めておき、雑菌の付いた台で食材を加工して大きなカマドで調理するということをしていました。それではこの昔のキッチンはどれくらいの広さが必要でしょう。単純に8畳以上は必要でしょう。当然1300年も前の生活なので冷蔵庫などは存在しません。

少し話はそれますが東南の方位は日当たりが良く、非常に過ごしやすい最適の場所です。そのすぐ後ろにレストラン並みの厨房があったらどうでしょうか。カマドの火が燃え盛り、冷蔵庫が無い為食材は腐敗しています。まな板も雑菌だらけです。このような環境であればやはり病気になり易くなるでしょう。基本的に人がすごしやすい東南の近くには雑菌や病原菌・不快なスペースは置かない方が良い為それを北東や鬼門と呼び避けるようになったのではないかと思われます。

現代では奈良時代の8畳ほどのキッチンシステムが畳1畳で収まってしまい、水はいつでも新鮮で調理する火もコンパクトそして何よりも冷蔵庫という現代の神器ともいえる設備がありますので近くにいても不快な思いはしません。この為LDKという一体型の考え方が出てきたのでしょう。安心して間取りを考えてください。

 

奈良時代の浴室

皆さんはほぼ毎日お風呂に入るでしょう。当然気軽に蛇口をひねればお湯が出て、ぬるくなったら簡単に追い炊きができます。手軽に浴室が使えるから毎日お風呂に入って清潔にするのです。

奈良時代はどうでしょうか。結論からいうとお風呂には儀式などのイベント前などに清める為にしか入浴しません。夏であれば行水ということで川や池で水浴びなどもできたと思いますが、奈良時代に浴槽にお湯を入れたり、沸かしたりするのは非常に重労働です。現代では当たり前の水道もありませんし、給湯器もありません。シャワーなんかも当然存在しませんから入浴するというのは非常に手間がかかったようです。

毎日入浴しないことにより体臭がきつくなる為、香水が非常に重宝されていたようです。それではこのようなお湯を沸かすようなたき火スペースが毎日過ごす東南の場所の近くにあったらどうでしょう。こちらも大変不快に感じるでしょうし、湿気が充満する為やはり雑菌が発生し易くなります。誰も雑菌の近くで生活したくはないと思います。現代ではユニットバスというコンパクトで静か換気機能も乾燥機付きなどのありがたい機能が充実していますので居室の隣に浴室がある間取りでも問題ないでしょう。

 

家相の考え方

家相のことを色々調べると色々な考え方や方法などがあります。生まれた年月日や干支から方位を割り出し間取りの配置を考えるということが一般的な家相占いの定番のようです。家相は占いでありながらもある程度科学的に根拠があることだとは理解していただけたでしょうか。

家相や風水の考え方としては必ず「気」という言葉がでてきます。奈良時代にはウイルスや細菌などの病原菌という考え方がありません。当然マイナスイオンなども知らなかったことでしょう。

これらのことを踏まえると「悪い気」=「病原菌」・「良い気」=「マイナスイオン」という考えとなり、冒頭でご説明した風水の考え方も納得できることでしょう。占いはオカルト的な考え方の一つといえます。良くも悪くもとらえ方次第なので「家相が悪い間取り」と言われても慌てずにその根拠を考えてください。

 

まとめ

ここまで読んでいただきありがとうございました。家相間取りについてご説明してきましたが家相は昔の人の知恵であり、学問の一つなのではないでしょうか。現代で言うと「家相学」になり科学的な根拠に基づき説明ができることも多数あります。このような事例や考え方は賛否両論ありますし、家相占いについても先生や流派によって考え方はバラバラです。

この記事を読んでいる方は少なくともマイホームなどを考えている方も多いと思いますが、あまり家相にこだわりすぎると昔農家の家になり、キッチンは東で浴室は北西となり、トイレは外の厠という形になってしまいます。昔の住宅設備と現代の住宅設備は全く違いますので家相占いが全てではないということを理解しておいてください。

筆者自身もあらゆる家相の勉強をしましたが非常に一方的な家相の先生も数多くいらっしゃいました。マイホーム作りでは間取りは非常に重要ですし、現代の土地事情を考えると間取りが制限されることも多々あると思います。そのような中で家相占いにのめり込み過ぎると家を建てることができなくなります。

ご自身で色々考え、調べて、住宅設備の機能をよく把握して経験豊富な建築設計士などに相談することが「ベストプランな間取り」と筆者は考えます。経験豊富な設計士であれば必ず家相についての勉強もしていますので色々なアドバイスをしてくれるはずです。家相間取りについては書き出してしまうと非常に膨大な量の内容になってしまいここでは書ききれなくなってしまいますので今回は基本的な考え方がメインでした。この記事をきっかけに色々と調べて「ベストプランな間取り」を作ってもらえたら幸いです。

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