住まいのコト

停電したらどこに連絡?ブレーカーは?停電時の注意点と豆知識

執筆者|箱田 雅一:二級建築士/建築設計事務所 監理者/株式会社タクミ/ハグハウス

【停電したら】復旧までのアドバイス

みなさんの多くは「停電」を経験したことがある方も多いでしょう。現代社会では電気が無いと非常に不便です。住宅設備機器も電気を使用する物がほとんどです。電力会社は色々とありますが、対応も様々です。すぐに電気が復旧すれば問題ないでしょうが、1日、2日電気が通電しないと不安なものです。

停電時は、ネットにおいても「停電したらどうする」「停電の連絡先」「ブレーカー」「トイレ」「復旧」「いつまで続く」など、他にも様々な悩みの声や心の声がタイムリーに溢れているのが現実です。

今回は、住まいのアドバイザー視点に加え、東日本大震災での停電や断水で苦労した体験者として、停電においての対処方法や注意点をアドバイスしたいと思います。また、停電時に使用できる住宅設備機器についてもまとめてみましたので、是非参考にしてみてください。

停電の種類

停電と一言で言っても停電の種類は様々です。種類としては大まかには2種類あります。

一つは「人為的な停電」です。工事による停電、家電の電気容量オーバーによる停電などです。もう一つは「災害による停電」です。台風、雷、地震などの災害による停電は大規模になり停電期間も長くなります。それぞれによって対応方法が違いますので注意してみてください。

 

1)工事による一時停電

電力会社の工事による計画的な停電

電力会社の工事による一時停電は比較的対処し易いでしょう。停電する日付や時間帯などが明確になっていることがほとんどですので、冷蔵庫の中身などの対応はしやすいでしょう。停電の時間帯などにより冷蔵庫の氷や霜取りの状況を確認してあらかじめ取り除いておくと帰宅した際に冷蔵庫廻りが水だらけということも無くなります。

また電源が切れるとリセットされるような電化製品は注意しておいてください。DVDプレーヤー、ファンヒーターなどリセットされ易いので事前に動作確認をしておきましょう。

 

2)電気の使い過ぎによる停電

電気の容量オーバー

アパートや築年数が古い住宅の場合は電化製品を多く使用すると電気配線に負荷がかかり安全ブレーカーのスイッチが切れます。これを「ブレーカーが落ちる」と呼んでいます。一つのコンセントや電源から電子レンジ、ドライヤー、エアコン、掃除機などの電気使用量が多い物を使用するとブレーカーが落ちやすくなります。急に電気が切れたらまずは使用している電化製品のコンセントを抜いてブレーカーの確認をしてみましょう。また、同時に多くの電化製品を使用しないことも停電を防ぐポイントの一つです。

 

3)自然災害による停電

自然災害による停電

一番不安になるのが自然災害による停電です。電線には高圧電線と低圧電線があります。送電線と呼ばれるのは一般的に高圧電線のものが多いです。6600Vありますので電線を繋ぐことは素人では絶対に行わないようにしてください。停電エリアも非常に広いでしょう。この場合は電力会社のホームページなどを確認して災害停電の範囲や復旧目安などを確認して家の周りや家電製品などの安全確認をしておきましょう。

 

4)送電線の事故による停電

【停電】送電線のトラブル

災害や交通事故などで送電線が切れてしまった場合は停電のエリアは狭い範囲になります。外を確認して信号機の状況や隣地の状況などを確認してみてください。その上で電力会社への問い合わせをしましょう。停電時はとにかく落ち着くのが一番良いです。落ち着いて現在の状況を確認して使用できる家電や設備を確認することをしてみてください。どんなに慌てて、電力会社にクレームを言っても直ぐには復旧しません。体力の無駄になりますので冷静に行動してください。

 

停電したらどうする?【停電時にやるべきこと】

停電したらすること

停電時にはみなさんどのような事に注意しているでしょうか。自然災害の停電や工事の停電時なども基本的にとる対応は同じです。怖いのが停電復旧時の火災になりますので家電製品や屋内のブレーカー・配線状況なども確認しておきましょう。

 

1)コンセント対応

停電時のコンセントの対処ポイント

停電時にはできるだけコンセントに繋いである電化製品は外しておくことが良いとされています。現在の家電製品やブレーカーなどでは起こりにくいですが昔の家電などは通電時に過電流という状況がおきてしまうと電化製品がショートしたり、破損したりしてしまいます。できるだけコンセントを抜いておきましょう。

 

2)ブレーカー対応

家のブレーカー

現在家庭の分電盤には漏電ブレーカーとメインブレーカーというものが付いています。メインブレーカーは一般家庭では30Aから60Aといものが多いでしょう。これは電気の元栓と考えてください。漏電ブレーカーは電気が漏れていると作動して安全を確保してくれるスイッチになります。停電時には一度全て遮断しておいて電気が復旧したら一つずつブレーカーをオンにすることが安全と言われていますので参考にしてみてください。

 

3)電化製品対応

停電時の家電(電化製品)の対応

電化製品は基本的にコンセントを抜いて主電源を切っておきましょう。パソコンなども大事なデーターなどがあればバッテリーを使用してバックアップを取っておくことが望ましいです。いきなり電源が入るとやはり過電流ということでデーターが無くなってしまうことがありますので注意してください。

また熱を発する家電製品へも注意が必要です。ファンヒーターや床暖房などの電化製品はやはりメイン電源を切っておきましょう。最近の電化製品は安全装置なども充実していますが万が一ということもあります。場合によっては保証対象外ともなりますので注意しましょう。

 

停電時の「連絡先」と「いつまで続くのか」の確認

停電した時の連絡先や復旧の目途

 

電力会社に連絡

停電したら誰もが不安になり、状況確認をするために「どこに連絡すればよいのか?」と連絡先を検索される方も多いでしょう。停電の状況や復旧を行うのは、基本的に電力会社です。つまり、連絡をするとすれば「電力会社」になります。ただし、電力会社へ電話することは、あまりおススメできません。

理由は、停電時にはみんな考えることは同じで、すぐに電力会社へ電話する人もいます。そして「いつまで停電が続くのか?」と復旧の目安を知りたがります。これにより電力会社の回線は既にパンクしているでしょう。たとえ繋がったとしてもガイダンスでしばらく待たされストレスが溜まります。これにより携帯電話のバッテリーも少なくなりますので良いことはありません。電力会社のホームページなどを確認して対応策や電化製品、住宅設備機器の状況をチェックしておくことが一番のおすすめです。

 

停電しても使用できる住宅設備機器

停電しても使える住宅設備とは

現在の住宅設備機器はほとんどが電気で動いているといっても過言ではありません。しかし、中には停電時でも使用できる物もあります。特にガス燃料関係は使用できるものと使用できない物がありますのでプロパンガス、都市ガスなどを把握してガス会社に確認するようにしてください。また取扱説明書を確認しながら停電時の対処方法を確認するようにしましょう。

 

トイレ

一見トイレは電気と無関係に思われがちですが最近のトイレは電気でタンク内の水を流したりしていることも非常に多いです。この為停電時にはトイレが使用できないこともあります。しかし、水をバケツ1杯から2杯流せば汚物は流すことができますので水の確保をしておきましょう。

 

水道

公共水道が普及している場合は停電時でも水道は使用できます。しかし、給湯器の電源は家庭用100Vが基本なのでお湯は出ないでしょう。コンロがIHヒーターなどで使用できない場合でどうしてもお湯が必要な場合はカセットコンロなどが必需品となります。

 

ガスコンロ

最近のガスコンロは家庭用の100V電源が必要とされる場合もありますが電池式のガスコンロも多く存在しています。この場合はガスコンロも使用できますが、ガスメーター廻りが電気式の場合使用できないこともありますので注意が必要です。一度ガス会社に連絡をして状況などを確認してみてください。

 

ガス小型給湯器

給湯室などに置いてある小型の湯沸かし器は基本的に電池式になりますので停電時でも使用することが可能になります。しかし、水道の圧力などによりスイッチの入り切りのタイプがありますので充分注意してください。また、換気扇などは停電で使用できませんので窓を大きく開けるなど、換気にも十分注意が必要でしょう。

 

ガスストーブ

ガスストーブも電池式の点火タイプであれば使用できます。利用しているガスの種類などを確認寴うえで使用しましょう。簡易的に暖をとるのであればカセットコンロ式のガスストーブなども販売されています。

 

ガス器具でも停電時に使用できないもの

停電したら使用できないガス器具

ガス燃料でも停電時には使用できないものがあります。それは制御電源や点火電源に家庭用の100V電気が必要な場合です。以下に主な家電製品や住宅設備機器を挙げておきますので参考にしてみてください。

 

ガスファンヒーター

ガスファンヒーターの場合は温風を発生させるモーターが家庭用の100V電源が必要になります。例え点火電源が電池式でも安全装置が働いて使用できないでしょう。その場合はガスストーブを使用するようにしてください。

 

浴室暖房乾燥機

浴室や洗面所用のガス式暖房乾燥機において燃料はガスになりますが制御電源が家庭用100Vになりますので使用できなくなります。リモコンのコントロールパネルは停電時に既にブラックアウトしていますので分かり易いでしょう。

 

ガスオーブン

ガスオーブンも制御電源が家庭用100Vになります。停電時にはコントロールパネルがやはりブラックアウトしていますので使用できないことが分かるでしょう。

 

ガス衣類乾燥機

ガス式の衣類乾燥機「乾太くん」なども制御用電源が家庭用100Vになります。停電時には電源も入り切りできませんので使用はできません。衣類を乾かす際はガスストーブや石油ストーブを使用するようにしてください。

 

井戸

ガス器具以外の補足ですが、井戸に関しては自然の物ですが地下に溜まっている水をポンプで汲み出します。その際のポンプが100V電源を使用していますので停電時には使用できなくなります。エコキュートを併用して使用している場合はエコキュートタンクの被災用バルブをひねるとタンク内の水が使用できるようになりますので参考にしてみてください。

 

停電復旧時に気をつけること

停電復旧時の注意事項

工事による計画停電であればあまり問題はありませんが災害時の停電においてはいつ停電が復旧するのか目安がつきにくい状況です。また、家自体の配線の破損なども考えられるでしょう。災害停電で家に少なからず損害がある場合は速やかにブレーカーを切ってください。停電が復旧しても一度専門業者に確認してもらった上でブレーカーを入れるのが好ましいでしょう。2次災害として電線が破損していると火災の原因にもなります。

 

最後にとひとこと

最後まで読んで頂きありがとうございます。東日本大震災の時には筆者も停電と断水で非常に困り不安でした。幸い建物に被害はありませんでしたが寒い時期でしたので暖をとるのも大変でした。車の中で暖をとっていたのをよく覚えています。停電時に一番重要なのは冷静になることです。いたずらに騒いでも停電は復旧しません。近隣の状況や情報をできるだけ素早く仕入れて今後の対策を検討するようにしてみてください。

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箱田 雅一(MASAICHI HAKODA)

建築設計業(所属:タクミ建築設計事務所 / 株式会社タクミ / ハグハウス

資格二級建築士、給水設備責任技術者、県認定耐震診断士
専門住宅全般(営業・銀行・融資・設計・施工管理・アフターメンテナンス・登記)

地方工務店の飛び込み営業から住宅業界に入り、その後大手2×4メーカー営業にて勤務、住宅営業をこなした上で施工管理を希望したが希望が叶わず退社し、ローコストメーカーにて施工管理・設計・営業と様々な業務を臨機応変にこなし退職後地元工務店とコラボし、設計事務所の監理者を行っている。
経験物件数は約1300棟前後となる。

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